入口の長いトンネルを抜けると山中の家であった。
黄昏時の石壁が赤くなった。
汽車が止まった。
スライドドアが開けたのまま、夏夜のさわやかな空気が流れこんだ。
作品の名は、山の中の家
Habitat 隠れ家 と同じ敷地で周辺調査をして
30歳夫婦と子供2人を居住者とし、採石場の形と掘削でできた石を使って山の住宅空間を再構築した。
この作品を通して、石素材を感じしながら、建築における石のあるべき姿を探究した。
リサーチ
穏やか
リビングは中庭と直接つながっていて、
スライドドアは片側フルオープンのとき、外気と室内の空気の流れを妨げないようになっている。
開放的なのリビングルームから外を見ると
中庭には薪が積まれていて 正面にあるのは、地域の特産であるみかんの樹。 秋の午後、もぎたてのみかんを手に、ちょっと煙匂いのする風景は、山の暮らしのあるべき姿だろう。
採石場で積み上げられた石を見ながら、瓦礫の行き先や用途に思いを馳せる
壁に埋め込んだり、地面に敷いたりじゃないと、
どうやってこんな小さな石を建物の一部にするのでしょうか
石の質感
2,000年前のこの技術は、とても良い選択肢なのかもしれません。
密閉されたコンクリートとは異なり、石の目地の間に空気が入っています。不規則に配置され、ランダムに発生する隙間からも一筋の光を取り込みます。
ガラスで熱対流と熱伝導を遮断する、石で熱放射を遮る、
以前の技法と現代的な素材であるガラスの組み合わせで室内空間を演出しています。
山のキーワードなら
森以外に、まず思い浮かぶのは石でしょう
石の重さ
何万年にわたる野生の一枚岩の間から新時代の建築物が持ち上げられた姿
朝6時から夜21時
光線